〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

歌唱力があった〜高見知佳〜しのび逢い〜 について

高見知佳さんと言えば、バラエティでコミカルにトーク力抜群さを発揮して活躍する姿と、個性的なお顔立ち、髪型と声 (どちらかと言えばアニメの様な高い弾む様な声)の個性派として有名だと皆さんは思われていると思います。お転婆、じゃじゃ馬。モンチッチ系?(森昌子ではない。笑)


あとコントや、ドラマの裸の大将でのヒロイン役でしょうか?


彼女はEPOの作った、くちびるヌード、という楽曲で唯一ヒットしただけという過酷な運命の持ち主でしたね。しかも、この歌は彼女の高音の良さも低音の良さも全然いかされずじまい。しかも歌詞のエロティックさが過剰。笑

耳心地のいい良い歌でもありますし、ヒットに繋がるキャンペーンソングなので結果としてはヨシという感じではあるのでしょう。汗

この曲の時期に出された同じくEPOの「上海エトランゼ」(客船上での夜のロマンティックな恋と別れを歌った曲)は彼女にぴったりの難易度の名曲だったと思います。私もお気に入りです。


彼女には凄まじい特徴、特筆すべき歌唱力が備わっています。

歌手デビュー時期は松田聖子より一年だけ上になるのでしょうかね。

50歳前後の方ならデビュー曲シンデレラを鮮明に御存知の方も、いらっしゃると思いますが、彼女は岩崎宏美を目指していただけあり、歌唱力は極めて高め、のびる高音が群を抜いています。(松田聖子氏に伸びは近め?)そして低音もヒロリン(岩崎宏美)ばりに聴かせてくれます。


あと「シルエット」「お嬢さんお手柔らかに」(アランドロンの映画のタイトルから取られたのでしょうか?)も70年代の歌謡曲のイメージを上手に体現している歌で彼女らしい感じ。

あと私は柏原芳恵で後にヒットすることとなる、セザンヌの絵のB面曲である、、「しのび逢い」の高見知佳バージョンの素晴らしさを述べておきたいです。当時まだ、高校1年生くらいの年齢の少女が唄うには、いかがかと思われる露骨な不倫の歌なのですが、なんといっても、どことなく、背徳な出来事をしていながらも小悪魔的で無関心な甘い雰囲気を出している柏原芳恵さんとは違い、高見知佳さんバージョンは少女としての悲痛さに苛まれている哀しさが出ている感じ。(歌詞も少し違います。高見知佳バージョンの方が直接的に薬指の指輪の暗示がある。)


最後に私が好きな初期の曲、お嬢さんお手やわらかに〜の方は、二人はもう逢えないけれど〜、あなたの答えは私なのよ〜、、と別れの歌ながら、自信たっぷり、、いえ、相手への淡い思いを、曲調はたいへん明るいながらも悲しく表現していますね。この少女じみて、お転婆な雰囲気ながら、聴かせてくれる感じ、高見知佳ならではだと思います。