島倉千代子〜リンドウ峠〜からたち日記〜守屋浩
島倉千代子さん(通称 お千代さん。)
彼女は美空ひばりさんに次いで、昭和中期を彩った、澄んだ民謡調の美しい歌声を持つ、趣のある女性歌手ですね。
彼女の歌は「人生いろいろ」が取り上げられる事が現代では多い気がしますが、「この世の花」「からたち日記」「リンドウ峠」「十国峠の白い花」、あの「有難や節」で有名な歌手、守屋浩さんとデュエットした「星空に両手を」など儚げな名曲が沢山、存在しています。
彼女の雰囲気から「この世の花」「からたち日記」などなどの切ない別れの歌は、特にぴったりで、この風情は戦後の大スターである美空ひばり さんでも声質的に難しいんじゃないかな、と個人的には思います。
そして 「星空に両手を」は当時よくあった吉永小百合さんと橋幸夫さんの「いつでも夢を」、「若い東京の屋根の下」(これは灰田勝彦さんの東京の屋根の下のもじり)などなどの様なデュエット曲です。
この歌はまだ一般の人々が総じて貧しい高度経済成長期の中において、象徴的な歌かも知れませんね。歌詞に宝石なんてなくても〜心は夢のエメラルド〜♪とあります。
島倉千代子さんの独特の節回しは民謡由来の節回しで、それでいて声の聴き心地がとても良いです。安心感があると言うか癒されますね。