第二次世界大戦時の終戦直後のヒットには、並木路子さんの、、リンゴの歌(戦後色が強すぎて苦手な方も多かったらしいです。)、菊池章子さんの、痛々しくも儚げで秀逸な「星の流れに」、岡晴夫さんの 明るい曲調ながら寂しげ、美しい表現で叙情的な「東京の花売り娘」、
灰田勝彦さん(俳優、そしてハワイアン、ヨーデル歌手としてや、楽しい歌である「野球小僧」、、などの歌を歌った事でも知られます。)の、復興への若者たちへの希望を感じさせ伸びやかな「東京の屋根の下」など、悲哀と明るい展望の混在した様な、明るめの歌謡曲、流行歌がありましたね。
藤山一郎さんの「青い山脈」も、そんな当時の人々の焼け跡からの復興への望みを歌詞から感じます。
そして、すぐ後に美空ひばり さんが戦後の傷ついた人々(その時の混乱期の若者達は焼け跡世代と呼ばれたそう。)を癒す存在となります。
とくに美空ひばりさんは、1953年だけでシングルが20曲も出ていて、とにかく凄まじい人気!
今の人には判らない人気のレベルかも??
敗戦後のGHQの占領下、先の戦争で家族を失くしたり、住む家を空襲で無くしていたりと、失意の混乱期の真っ只中、治安も悪化し、都市部では食料もなく、飢えて過酷だったと聞きます。
そんな時期のヒットとして、平野愛子さんの、ソプラノでありながら、地声との歌声の境を感じさせない特徴的な歌唱で、叙情的で かつ物悲しくブルース調の「君待てども」「港が見える丘」「白い船のゐる港」など、もう還らぬ人の姿を歌う、印象的でモダンな哀愁の歌があります。^^
「君待てども」、、平野愛子さんの歌は軽やかで繊細でもある歌唱ですが、諦めと悲嘆を余す事なく表現できるのは、彼女の悲しみで泣いている様に聞こえる歌声にもあると想像しました。^^