西田佐知子〜アカシアの雨がやむとき〜東京ブルース〜涙のかわくまで
西田佐知子さんは、寂しげでシットリとした、、どちらかと言うと、無感情?無感動?無機質?で、
(民謡調の こまやかで繊細な抑揚を付けていながらも)、、全体としてはとても平坦な雰囲気の歌唱をされる方です。^^
そこがまた、歌の歌詞の世界の中での、度を超していて、放心した様な?悲痛さに拍車をかけている気もします。。汗
そしてまた、西田佐知子さんは美人歌手としても有名でしたね。
あまりにもレコード リリースの間隔が狭いので(一年あたりに10曲近い。それが5年以上続きます!驚きました!)、
絶大かつ凄まじい人気を誇ったのが分かりますね。^^
初期の数年は、今とは違い、他の歌手の方がB面(またはA面)を歌うという、当時の慣習に則っています。
特に有名なのは安保闘争期と重なる「アカシアの雨がやむとき」、、見捨てられ去っていかれる重苦しいような悲恋の歌を、とても淡々とした歌声で描写されていきます。
その分、更に悲痛さの際立つ歌唱と言えましょうか。
そして、エキゾチックで異国情緒あふれる
「コーヒールンバ」こちらは、とてもコミカルですが、やはり西田佐知子さん節が炸裂しています。
その無機質さとの取り合わせがまた、何ともユーモラスで面白いのです。^^
そして、シットリとした別れのムードの曲ながら、偽りの愛に騙されてしまった過去への深い嘆きと絶望感、、未だある未練とを切なく、、それでいて、、強い感情にあまり押し流される事なく淡々とのみ伝えているイメージ、、で情感のある「東京ブルース」。
(園まり さん的な色っぽさもあります。)
続いて、今までの歌い方とは毛並みが違う印象の歌唱をされている、、歌謡曲色の強い「涙のかわくまで」。
こちらは相手への名残り惜しさ、離別の寂しさと、もう仕方のない状況にある諦めの余韻を残しながらも、淡々と、、ではなく、やや切実。
その心の動揺をとても強く現していて、歌唱と世界観が一体感をもって結びつき、、現実味(生々しさ、リアルさ)を帯びています。^^
やはり歌の世界の感情表現が様々で細やか、、とても お上手だと感じました。