菊池章子〜星の流れに〜岸壁の母
菊池章子(あきこ)さんは、淡谷のり子さんが歌いたがらずに断ったため、これらの庶民の心に近く寄り添う楽曲(「星の流れに」、、「岸壁の母」)
、、を歌う事になったと言われていますね。
「星の流れに」では菊池章子さんの歌唱が人生になげやり、、
やさぐれた雰囲気をあまりにも正確に描き出しているので、、
菊池章子さん自体も そういう性格の方でいらっしゃるのかな、、と勝手に思っていたのですが(失礼)、、実はたいへん穏やかで優しい感じの方に映像では見受けられます。^^
という事で菊池章子さんの表現力は凄まじいものですね。
歌唱に、あまりの悲痛さと絶望感、、諦めの日々をただ送らざるを得ない感情を滲ませています。
当事者に寄り添う歌。
戦後の悲惨な日々を送る女性達に慕われていた、、と言うのも頷けます。
そして二葉百合子さんが民謡風な演歌調で、後にカバーされて大ヒットとなる「岸壁の母」。
帰らぬ息子を思い続ける母の説明しようのない感傷を描き出し、より真に迫ったのは、、菊池章子さんの方になるかも?
戦後を大人として実体験された世代の菊池章子さんに、やはり軍配があがる気がします。
そして表現力も、まさしく母の気持ちが痛いほど伝わるかの様な深みがあります。
この岸壁の母には裏話があり、息子さんは実は生きていたそうで、帰らずに中国で今も暮らしているらしいです。
なんとまあ、親の気持ち、子知らずなのでしょうかね。。汗^^
この二つの楽曲をより生きたものに できたのは、ひとえに菊池章子さんの鋭敏な感受性あっての事ではないでしょうか。^^