〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

上原敏 1 〜流転〜鴛鴦道中〜波止場気質〜旅の陽炎

上原敏(びん)さんは戦前にヒット曲を沢山歌われていた人気流行歌 歌手だった方で、、ポリドールでの、先輩の東海林太郎さん、後輩の田端義夫さんら とともに代表的な人気歌手となります。

そのやや高めな声質での高らかで、、また戦前の流行歌らしく正直で真っ直ぐな日本的歌唱が特徴的です。^^




1937年の曲で、、民謡的な 和の情緒のシットリとした曲調に、、人生を前向きに、静かな明るい情緒で描いた「流轉」(流転)




淡く優しく軽やかな明るさのある、緩やかで情緒的な曲調に高らかな歌唱で、、

恋する相手の幸せを祈りながら 身を引き、船を見送る姿を映し出す「波止場気質」(かたぎ)


大ヒットし、一躍スターダムに のし上がるキッカケとなる曲で、、

民謡調の和の穏やかな情緒で、妻への別れが語られる「妻恋道中」



船乗りの明日の分からない命の儚さを、、明るくシットリと情緒的に歌う「俺は船乗り」



軽快な、どこか楽しい雰囲気で、船乗りの悲哀と、ひと時の恋への憧れを、そっと静かに描き出す「男船乗り」



青葉笙子(しょうこ)さんとの歌唱の、二人の掛け合いの歌唱が、軽快な明るい曲調に、優しく暖かで、、江戸情緒の気風を感じさせる「鴛鴦道中」(おしどり)



赤穂浪士の一人の武士の赤垣源蔵を、落ち着いた柔らかな情緒でユーモラスに歌う「徳利の別れ」



1937年頃以前に自動車にのる、気ままな二十歳頃の娘さんの、やがては成長し嫁いでいく姿をモダンながらも、、面白く愉快な歌詞と、どこか重厚な曲調で映し出した「娘突進!」



1937年の長谷川一夫さん主演の同名の映画のテーマであり、歌詞や民謡調に弾む楽しさが とてもコミカルで面白い「旅の陽炎」



自由を愛するマドロスさんの姿を、軽快なサウンドに軽やかな明るさで描く「唄ふマドロス



モダンで朗らかな曲に、乙女の初恋と、その悩ましい心模様、また人生における、そう簡単には割り切れなさを歌唱された「乙女読本」



1936年の、、風景とともに、心残りの淡い情感をマイナー調の寂しさで歌唱される「遠い湯の町」



やや淡々とした叙情のある、歌詞に散りばめられた静かな哀感と江戸情緒が美しい「恋の絵日傘」



江戸から故郷への喜びの帰還を、晴れ晴れとした爽やかな情景描写の叙述で歌われた「男晴れ姿」



などなど、後に上原敏さんは戦時中に残念ながら戦死されてしまうのですが、、

江戸〜歴史的な、、(後には戦時歌謡が増えていきます。)沢山の和のテイストの曲を中心に、、

細やかな歌唱での心情描写が豊かな歌、また心弾むような剽軽な歌など多数にわたり残されています。^^