〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

竹山逸郎〜泪の乾杯〜異国の丘〜別れの夜汽車

竹山逸郎さんは、和の悲哀が軽やかに流れるようなマイナー調な曲調に似つかわしい、、

そこはかとない哀切さの趣きを感じさせる歌唱をされる方で、、声質はレコードでも聞き取りやすい やや高めのバリトン、、

当時の流行歌らしい心に沁み入る様な声質をされています。^^


また、戦後に数々のヒット曲を残された平野愛子さんと御結婚されていた事でも知られます。

(「月よりの使者」ではもう片面は平野愛子さんの曲になっています。)


淡く焦燥のマイナー調に、別れの重苦しい情感の表れた「泪の乾杯」



平野愛子さんのブルース調に行き場のない悲しみが描き出された「君待てども」など、数々のヒット曲を担当された作曲家の東辰三(あずま たつみ)さん作曲であり、、

間奏に重く寂しげな囃子を挟みつつ、、若き日々の募るばかりの悲しみを明るい情緒に柔らかにそっと滲ませる「熱き泪を」



アップテンポの中に儚さと悲しみがあり、、帰り着きたい想いの はやる気持ちがマイナー調で映し出されていて、遥かな愁いのある「異国の丘」(異國)




浮世の人生の遣る瀬無さを、和の哀感の情緒で歌われた「流れの船唄」




1949年の佐伯孝夫さん作詞、佐々木俊一さん作曲の、、

もう逢えないであろう別れの哀しみの心残りを 日本的なサウンドで、リズムよく軽快ながら、戸惑いの余韻が残る「別れの夜汽車」



軽快なハワイアンの様な、弾む穏やかな明るい曲に、、流れのギター引きの後ろ髪を引かれる心残りの想いを胸に秘めた「旅路の果ての港町」



などなど、戦後のデビューされた竹山逸郎さんですが、、

戦前の日本の人々とともにあった伝統的な流行歌の世界を忠実に継承された歌唱は、深みがあり、江戸情緒の名残を残しつつモダンな情景描写は叙情が豊かに溢れています。^^