〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

佐藤千夜子 1 〜東京行進曲〜当世銀座節〜青い芒

佐藤千夜子(ちやこ)さんは現 東京藝術大学で学ばれたクラシックの声楽由来の流行歌歌手であり、日本初のレコード歌手と言われています。^^



中山晋平さん作曲で、大正時代に流行した歌であり、、松井須磨子さんの歌唱でも知られ、、

淡く遥かな優しさが心地良く、、クラシックなオペラ歌唱が長閑に響き渡る「ゴンドラの唄」



高級品であった蓄音機の普及に貢献したとされる1929年の中山晋平さん、西條八十さんコンビによる大ヒット曲で、、

同名の菊池寛さんの小説が原作  夏川静江さんが出演された映画のテーマでもあった、、

当時の東京の近代的な洒落た風景を、ややマイナー調サウンドに叙情的に情感豊かに歌われた「東京行進曲」



1928年に上記の二人のコンビにより発表された、、

明るく楽しげなメジャー調に、華やぐモダンで横文字の溢れた当世風の銀座を等身大に映し出した「当世銀座節」




淡々とした趣が、そのままシットリと静かに流れていく、、当時の風俗の偲ばれる「紅屋の娘」



スコットランド人のお父上とのハーフ(ミックス)の、テノールのオペラ歌手 藤原義江さんも2ヶ月後に歌われ、、それぞれにヒットしていた曲であり、、


漁村のどこか侘しい情景を、民謡的な掛け声を歌詞に歌いつつ、静けさのマイナー調の儚げな

波浮の歌」



1925年のラジオ放送開始と共に歌われはじめた佐藤千夜子さんの1925年のデビュー曲で中山晋平さん作曲、野口雨情さん作詞による、、


静寂の中に、神秘的で幻想性のある器楽のサウンドが優しく、、また淡く遥かに民謡調で、夜の自然、星、蛍の情緒の不可思議な美しさが表現されている「青い芒」(すすき)




などなど、そのオペラでの基礎 由来の歌唱のソプラノの伸びの美しさは素晴らしく、、

当時は流行歌がクラシックの歌よりも かなり格の下がる低俗なものと認識されていた時代にあって、、


東京藝術大学で学ばれた、かなりのエリートと言える佐藤千夜子さんの勇気は賞賛に値するものです。^^