〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

徳山璉 2 〜さくら・さくら〜山は叫ぶ〜丹下左膳

徳山璉(たまき)さんは、本来はクラシックの基礎を身につけた歌手ながら、、

当時の時代劇映画の和を基調としたサウンドのテーマソングから、ユーモラスで弾け戯けた曲に、郷愁を匂わせる歌、クラシック、オペラ、戯曲など、、様々な歌曲に対応された歌唱力と味と深みのある伸びやかな声質を持ち、、

そのあまりの自然な変わり身で、聴き手を飽きさせる事がありません。^^




1940年の、、和で民謡調の雰囲気が非常に軽快で軽やかにリズミカルで底抜けにお座敷小唄の様に楽しいながら、、歌詞には戦時下の戦地、死線を滲ませる「天から煙草が」



ルンペン節の様にルンペンにも優しい、、笑  という言葉も出てくる、、

軽快で弾む様な剽軽さで語りかける様な調子がユーモラスであり、、桜への愛おしい愛着がコミカルで笑ってしまう様な楽しい唄の「さくら・さくら」



明るく楽しい合唱が、耳馴染みがよく、優しく耳に刻まれていく、人々に火事予防の大切さを高らかに広める「火の用心」



シットリした情緒豊かな風景、情景描写がたいへんに美しく、、また趣の静かな優しさが、淡くて深い余韻のある「山は叫ぶ」




明るく浮かれて有頂天な歌唱と、徳山璉さんのコミカルな笑い声が挟まれ楽しい、行進曲の様な溌剌とした「僕は朗らか」




鎌倉時代の末期から活躍された武士で、、

その後の戦乱の南北朝時代には南朝の忠臣として仕え、、後々の江戸時代には国民的英雄として非常に愛された武将を題材とした、、1914年の文部省唱歌であり、、大正時代初期だけあり、歴史的な表現が難解ながら、、

その緩やかに淡い哀感の情感が胸に迫る歌唱が往時を偲ばせる「兒島高徳」(こじまたかのり)



長谷川海太郎さん原作で、、大河内伝次郎さん、澤村國太郎さん、山田五十鈴さん、同名の大ヒットした1933年の日活ウェスタンのトーキー第1作とされる時代劇 映画のテーマであり、、

和の情緒の流れる勇ましい曲調に淡い哀愁がそこはかとなく漂う「丹下左膳



徳山璉さんのクラシックのオペラの本領が、その高らかで甘い歌唱と声質で真面目に そのまま、威風堂々と、そして悠然と発揮されている「カルメン



フランスの作曲家のジャック・オッフェンバックさんによる、、ジェロルスタン女大公殿下、、 の喜歌劇中の登場人物の暴君な将軍からの、、

大將閣下の名はブム・ブムのテーマである、、愉快でユーモラスな曲を豊かに豪快に歌い上げた「ブム大将」




重苦しい哀愁を淡く優しいギターサウンドに寂しげに帯びている「故郷の港」



などなど、その音域の幅と、表現の幅には眼を見張るものがあり、、歌への造詣が深い上に、感も鋭く、感受性も豊か、、と天賦の多彩な才能を感じずにはいられません。^^