〜歌謡曲に溢れた風景〜日々〜そして洋楽〜

レトロ歌謡曲&洋楽ファンの日々。

シブがき隊 2 〜ZOKKON 命〜挑発∞〜XYZ〜キャッツ&ドッグ

シブがき隊の歌曲は、、

基本は熱いロック感のあるダンサブル曲であり、軽やかなノリで非常に盛り上がりを楽しめる楽曲ばかりで、聞き飽きないものです。^^


そして歌唱とコーラスの力も 曲を追うごとにレベルアップしており、、活気あふれた明るく魅力的なサウンドに負けないほどの、溌剌と弾けた歌声のパワフルさを発揮されていきます。^^




アップテンポにパワフルで元気よく、とても賑やかであり、、軽快な楽しさが快適に心地良い「ZOKKON 命 (LOVE)」




惚れた相手を落とそうと 焦燥感が走り、途中 非常に強くリズム良い盛り上がりを魅せるサウンドの「Hey! Bep-pin」





壮大な宇宙や銀河で例えたコミカルな歌詞と台詞が楽しく、、また激しいリズム感のサウンドが軽快で、とても耳心地の良くノリの良いロックな曲「挑発∞  」(むげんだい)



シブがき隊の主演で橋本功さん、、小西直子さんとの長身モデル二人のデュオであるBIBIで知られる 早坂あきよ さん、、高田純次さんらの出演されたドラマ「噂のポテトボーイ」の主題歌の、、


熱く激しく粋なロック サウンドが爆発して弾む様に楽しく 元気溌剌の「XYZ」



ムーディーなサウンドに、洒落た疾走感のあるダンス ナンバーの「サムライ・ニッポン」




やや淡いマイナー調で、弄んだ相手に惹かれていく心の焦りと、夏の気怠げな哀愁をまぜながらの、、コミカルなシャウトの喝 が和の雰囲気を何故か持つ「喝!」(かつ)





シブがき隊の皆さんもキャラクターを担当されたNHKの人形劇、ひげよさらば、のオープニングテーマであり、、緊張感と疾走感のあるロックサウンドから、、滑らかで爽快な明るさに切り替わる「キャッツ&ドッグ」



などなど、、高らかで軽快なサウンドと揃った歌唱に、パワフルさが見えて、、

一番初期の無軌道な?荒削りな歌唱から、かなりスムーズで聴かせる歌唱へと成長しているのがハッキリと伺い知れます。^^

伊藤久男 2 〜恋を呼ぶ歌〜イヨマンテの夜〜あざみの歌〜

伊藤久男さんは戦後には、その軽やかで、高らかさのある、、

非常に細部までこだわって歌唱可能な、細やかで巧みな表現力、、クラシックに裏打ちされた技術を生かして、歌謡曲でも人気歌手として幅広く知られる事になります。



戦後は古関裕而さん作曲の勇敢な躍進と青春を朗らかに気持ちよく描く「栄冠は君に輝く


(伊藤久男さん歌唱ではないのですが、、同じく古関裕而さん作曲で、同様に高らかな明るさと溌剌とした勇ましさが弾む「阪神タイガースの歌(六甲おろし)」(六甲颪)、、もあります。)



1947年の菊田一夫さん原作の、、

水島道太郎さん、佐伯秀男さん齋藤達雄さん月丘夢路さん月丘千秋さん姉妹らが出演された映画「地獄の顔」からの曲であり、、

古関裕而さん作曲の、、



暗い道を、暗い世界を、歩んでいる姿を、、非常に重苦しいマイナー調ながら、静かなムーディーさで描き出す「夜更けの町」




同じく古関裕而さんによる、、

淡く遥かに、優しさの流れる 爽やかな情緒で恋しい相手を静かに想う「恋を呼ぶ歌」



急かせるような焦燥のサウンドに、想い出の哀感の胸に迫る「高原の旅愁



二葉あき子さんと共唱され、川口松太郎さん原作の作品をテーマとした、、旅での切なげな情緒を物悲しさと和の情緒で描き出す

「お島千太郎旅歌」



岸恵子さん、佐田啓二さん主演の映画「君の名」はからの歌で、、
熱く猛る焔の様な勇猛なサウンドと、力強くも繊細な歌唱で歌いあげる、、幻想性のある異国風の情緒が醸し出された「イヨマンテの夜」

(イヨマンテは北海道のアイヌ民族に伝わっていた祭りであり、、子熊を大切に育てて、その肉を食べる事で、その魂を還す儀式の事です。)


悲哀の情緒が淡く静かに漂い、、細やかな歌唱が果てない涙を誘う様な「あざみの歌」


など、、伊藤久男さんの歌唱は情感豊かで、、時には、なだらかな優しい抑揚が非常にクラシック風で技巧的であり、胸に寂しさが迫り、、
時には、壮大で神秘的な計り知れない世界観や、、人の持つ雄大さをも映し出します。^^

山口百恵 11 〜謝肉祭〜さよならの向う側〜一恵

山口百恵さんの結婚発表から引退までの楽曲は、、

様々な曲の展開が目まぐるしく行われていますが、より世間で話題になっていたのもあり、更なる駆け込みヒットは連発されていきます。^^


そして引退とともに、山口百恵さんのスターとしての物語は終幕を迎え、1つの愛の物語が華麗に完成する事になります。^^




スペインのフラメンコ風なカスタネットが響くサウンドの熱い情熱に、、届かぬ儚い未来への愁いも帯びた「謝肉祭」




時の経過と成長の侘しさと、、そこから生まれた永遠の絆への決意を、、

柔らかで、そこはかとなく不穏なムードの新しい春の哀愁から、突如として強く変化して、、

激しく重厚なサウンドで運命的な門出を描き出す「イントロダクション・春」



低音をきかせた、、やや怒鳴る様な強い歌唱での、派手で激しくゴージャスなロックサウンドのレトロさが、、極めてアメリカンな異色作の「ロックンロール・ウィドウ」



非常に歴史と聖書など難解な語彙を駆使し、淡々と壮大なサウンドに沿って人の営みを冷静に、止めどない流れの1つと捉える達観の謎めいた曲「アポカリプス・ラブ」





優しい情感が溢れてくる曲調で、、

壮大で暖かな感謝での別れから、新たな出発のテーマである「さよならの向う側」




テンポのよい 軽快なロック サウンドにコミカルなリフレインが不可解さを暗示する、、言葉遊びの「死と詩 death and poem」




山口百恵さん作詞、谷村新司さん作曲で山口百恵さんの ここまで歩まれた人生の悲哀と どこか寄る辺なさを映し出す「一恵」




山口百恵さん作詞で、、子ども時代の淡く優しい日々と もう過去に戻れない時の過ぎ去った現実を見つめながら、、そっと静かな哀感で暖かに描く「想い出のストロベリーフィールズ




元のアルバム・バージョンでは学生時代の終わり、、アップテンポの焦燥のサウンドで日々との高らかな別れを描き出し、、


引退後のシングル版ではアップテンポの激しいロック調のアレンジが大人びたムードを演出し、、そのために歌詞の内容が、より時が(数年ほど?)過ぎ去った過去の学生時代の回顧と 意味が絶妙に変化する「惜春通り」




引退後に世に出された、、幻の未発表音源曲であり、、

天野滋さん作詞作曲の、、お洒落な洋楽サウンドのリズムが非常に華やかで、洒落たロック調の「東京の空の下あなたは」




などなど、最終盤にはノリノリでシャウトに近い怒声をロックにて披露するなど、多彩さを発揮され、その新しい姿が人々を飽きさせず、、


常に突飛かつ新鮮な様を見せ続けていて、まさにエンターテイナーだと実感します。^^

山口百恵 10 〜美・サイレント〜曼珠沙華〜愛の嵐〜愛染橋

山口百恵さんは、阿木燿子さん作詞の大人びた世界観を歌われる様になり、明確にアイドルという枠から外へ出る事になります。



デビュー中盤までは、シングル曲にて70年代当時以前の価値観の女性像という 古めかしいものを(御出演されたドラマや映画の影響もあり)歌われる事が多く、、その歌詞から形成されたイメージにも山口百恵さん自身が多大な影響を受けながらも、、


そこから逆に、強い主体性を持つアーティスト路線を歩まれる事で、、


時には強い女性として、時には現代的な等身大の、、(勿論 弱さも併せ持っている)女性の一人として、、


その歌唱や演技中に、突如として別人の様に 身に纏う、、決してブレない、迫力のある凛とした雰囲気と存在感も手伝い、、社会に影響をも与え始めた存在と言えそうです。^^



(私と同じ大学出身の大先輩の方で、、

実際に三浦百恵さん邸で、山口百恵さんにお会いした方にお話しを伺う機会があったのですが、、テレビでの存在感とは全く異なり、非常に ごくごく普通の気取らない方だったそうです。^^  )




阿木燿子さん、宇崎竜童さんの夫婦コンビによる、、意味深な伏せ字のサウンドがミステリアスで儚く淡い憂いが流麗な「美・サイレント」

(個人的には、どこか省みられず冷めた関係性を暗示した内容もあり、、伏せ字には情熱が一番合う気がします。)




シットリとしたマイナー調の情緒で始まる曲であり、、

焔の様ながら、、静かに、それでいて、熱く燃え盛る 神秘性のある壮大なテーマでの、、

愛の激しい情熱を歌う「曼珠沙華




不穏な静けさのイントロの歌唱から、ロックな疾走感で、抑えきれない程の爆発的な嫉妬に狂い、、自分を見失いそうになる「愛の嵐」



優しく穏やかな暖かさで満ちた明るい、、軽やかなサウンドながら、、恋の展開をゲームに例え、、追われる立場から本気になった恋の終わり、、負けをユーモラスに描く「シニカル」




爽やかな明るさながら、、途中シットリとした寂しさを淡く滲ませながら、、

恋の終焉の悲しみを幻想性のある不思議な例えで歌われ、非常に叙情豊かな「しなやかに歌って」



避けては決して通れない乙女から大人への成長を、、ビーナスの姿に例えながら、美しい語彙と、静寂の愁いの漂う歌で、、

悲哀の眼差しで見守る 様に歌唱された「娘たち」



大阪市浪速区にある、、川口松太郎さんの小説「愛染かつら」の舞台の勝鬘院のすぐ側にあった橋の事であり、、淡く寂しげに、、踏み切れない愛への戸惑いと不安を映し出した「愛染橋」



愛染橋と同じく松本隆さん、堀内孝雄さんコンビによる、、

もう戻れない愛の終わりを、諦めの漂う切なさの緊迫感から、、

冷たく醒めた相手へと、別れを強く突きつける事を暗示する「イノセント (純粋)」




などなど、、歌唱に、情感の複雑さ、細やかさ、繊細さがデビュー時から雲泥の差となって現れていて驚かされます。


様々な出来事、、そして、それに繋がる感情を体験されたからこその、追体験としての華々しいまでの歌唱の叙情性、余韻の残され方の成長の様にも感じました。^^

伊藤久男 1 〜建設の歌〜我が家の風〜戦時歌謡〜軍国歌謡〜軍歌

伊藤久男さんはバリトンボイスと表現される、


艶のある 聴きやすい高めの声質で、、そして早いテンポにも対応した、、極めて柔軟性のある変幻自在の軽快さと、、

また細かなビブラートで繊細な情緒を映しだす歌唱が特徴です。



長谷川一夫さんと李香蘭(山口淑子)さん主演の、、白蘭の歌、支那の夜 と共に大陸三部作とされた主演映画 熱砂の誓ひ のテーマ曲であり、、

古賀政男さん作曲の、、

戦時下らしく勇猛で壮大で情感溢れた展開をする、、疾走感と軽やかな流れる様な歌唱が非常に爽快で力強い「建設の歌」(熱砂の誓い)



戦友の死や、望郷など、静かな悲痛さの想いが、、曲から強く漂う、非常に悲しく重苦しいマイナー調の曲である「湖上の尺八」




古関裕而さん作曲で、、戦意や士気を高め、鼓舞する様な軍歌的な情熱のある「暁に祈る」



二葉あき子さんと共唱され、、繊細で情緒のある哀感が焦燥感の中に漂い、 ながらも間奏が非常に明るく調子を変え、センチメンタルさを和らげてくれる「白蘭の歌」



1933年の淡々と どこか心にある、どうしようもない儚い寂しさを静かに歌う「今宵の雨」



1936年の嵐の中の馬車での荒れた天候を臨場感と疾走感で歌いあげた「嵐を衝いて」



故郷を離れて別れた、恋しい人の面影を、、都にて、、その想い出を感傷的に、ソッと振り返っている「別れ来て」



同名の映画のテーマであり、、

焦りはやる心の疾走感と、非常に情感の溢れた、遥かな哀切さのある、、流れる様な曲調ながら、、苛烈な玉砕がテーマとなり陰鬱で重い「我が家の風」



効果音に戦場の臨場感と不穏さがあり、、どこか悲哀の哀感と、逃げ道のない勇ましさが胸に迫る「弾雨を衝いて」



古関裕而さん作曲の、、

焦燥の曲調にこもる切なさに、、命を賭す凄まじい気迫、そして この時代にあった強く暗い執念の重々しさ、暗澹たる世界観の、、戦時下の軍国主義の現実がハッキリと映る「あの旗を撃て」「露営の歌」「続露営の歌」「索敵行」



映画「あの旗を撃て」のテーマである、、李香蘭さんも歌唱された、、


幻想的な淡く柔らかな優しい曲調で、、遠い南国の戦地にて安らいだ ひと時に、幻の故郷を見る幸せな姿を描き、、繊細な歌唱が澄み渡る「雲のふるさと」



などなど、、軍歌、軍国歌謡とされるものの中の伊藤久男さんの歌唱の描き出す世界観は、、

気が滅入る程の重苦しいものが多く、、闘いによる死の暗示と、それを勇とともに駆り立てる歌詞の言葉と音楽の救いのなさ、痛切さが、暗い当時の戦時下の世相を反映しています。


(古関裕而さん作曲の藤山一郎さん歌唱の「英国東洋艦隊潰滅」高木東六さん作曲「空の神兵」、、など行進曲の様に華々しい明るさで鼓舞する様な豪華なものも存在しています。)

若原一郎 2 〜歌で別れる港町〜裏町のピエロ〜丘にのぼりて

若原一郎さんは、、

そのソフトで、鼻に掛かるような やや高めの暖かみのある声質は非常に情感豊かに、それでいて、軽快で弾む様な歌唱をされていて、、


技巧派の民謡から和の叙情、、そして笑える様な剽軽で愉快な人々を勇気付ける ものまで、まさに自由自在の対応力を発揮されています。^^



港での恋にある別れの定め、その別れの消せない悲しみの心残りを、、

弾む様に明るく軽快な抑揚とともに、繊細な情緒を込めて歌唱された「歌で別れる港町」



とても細やかで軽やかな歌唱をされた民謡調であり、歌詞の語彙に散りばめられた和の情緒が、こ洒落ている「港のおりくさん」




浮世の人生にある遣る瀬無さ、そして悲哀を、軽やかに軽妙ながらも、そっと愁いを滲ませた「風の吹きよで」



そこはかとなく哀愁の漂う、逃げ場のない人生の悲哀を、遥かに淡く流れる 繊細な情感で、胸に迫る様に描き出す「裏町のピエロ」




故郷の想い出を、抒情的に、淡い思いとともに、ソッと高らかな情感豊かさで歌う「丘にのぼりて」




底抜けに明るくユーモラスに、辛い別れと、これからの旅立ちを元気よく、

また、そこはかとなく醸し出される いじらしさのある歌詞で歌い上げる「心配するなよ」



後々のバーブ佐竹さんの「女心の唄」や春日八郎さん、三橋美智也さん春日八郎さん、大津美子さん等への曲の提供で知られた、、


吉田矢健二さん作曲で、、寄る辺なく虚ろに夜のガード下に佇み、人生の辛さ苦しさ、自由にならない現実をどこか嘆きながらも、、曲調には希望の明るさが強く漂う「夜霧の有楽町」(らくちょう)



若原一郎さんの歌「おーい中村君」の、、なんと中村君側からのアンサーソングであり、、

中村君がなんと三郎君と同い年か、少し上司であろう事が判明する、、

軽やかで弾む様に非常に小粋で明るい曲ながらも、、やや上から目線の たしなめ方がユーモラスな「アイヨなんだい三郎君」




などなど、若原一郎さんの歌のジャンルはその繊細な技巧の巧みさ、また情緒豊かさの ために非常に多岐にわたっており、、

その どこか優しさの ある滑らかでテンポの良い歌声は耳に残るものです。^^

山瀬まみ 1 〜メロンのためいき〜セシリア・Bの片想い〜Heartbreak café

強烈なコメディエンヌ的な個性が際立つ山瀬まみ さんは、、元々は西村知美さん、島田奈美さんら、水谷麻里さんらと同期の1986年デビューのアイドル歌手で、、


その歌唱力は非常に高く、そのビブラートを用いない正直で高らかな歌声は曇りがなく澄んでいて、クリアーであり、、

濁音が鼻に掛かる様なユニークな話し声とは かなり異なっていて驚きます。^^笑


また とても歌唱の高音も とても強く綺麗に伸び、、歌の表現力も細やかで、素晴らしいものです。^^



シットリとした淡い、ややセンチメンタルな情感からの、ポップでキャッチーな楽しさが軽快に駆け出し、、

松田聖子さん作品のコンビの松本隆さん作詞、ユーミンさん作曲の「メロンのためいき」




同じく上記の名コンビによる作品の、、ロマンティックで、優しく涼しげなサウンドが心地よく、高音のファルセットも情感を優しく描く「今夜はフェアリー・テール」




アイドルらしさの弾けた、、明るく爽快感のある溌剌としたポップさを、弾む様に楽しく聴かせてくれる「セシリア・Bの片想い」



神秘的な落ち着いたムードがあり、静けさのある暖かさが包み込む様なサウンドながら、高音の歌唱が冴えていく「水晶球」




山瀬まみ さんの歌唱力の高さで、お洒落な情緒が優しく高らかに映え、、

明るく軽快さのある曲調ながらも シットリとした感傷的な切なさが煌めき、、

山瀬まみ さんらしい、、2番のユーモラスな面白さのある歌詞も楽しい、、松本隆さん、南佳孝さんコンビによる名曲「Heartbreak café」




温室での誘惑的な出来事を、ミステリアスな静けさの情感で歌われる「ガラスの部屋



などなど、、明るく高らかなA面曲の迫力から一転してB面では、そっと淡くも儚げな、深い叙情を静寂の中にも、しっかりと聴かせる歌唱を披露されています。^^

松田聖子 7 〜マラケッシュ〜旅立ちはフリージア

松田聖子さんが一瞬、海外進出を目指された時期を80年代半ばに間に挟み、、

再び海外進出を90年代に入って すぐ本格的に目指される事になる、、その間の時期のため、、非常にダンサブル感が出てきていて、まさに洋楽ヒット曲のサウンドの影が見え隠れしています。^^



松本隆さん作詞で、松田聖子さんの曲「DANCING SHOES」では作詞作曲をされたアメリカ生まれのオーストラリア人シンガーソングライターで、、

1981年の本来はティナ・ターナーさんに提供され歌う予定だったとされる、、


オリビア・ニュートン・ジョンさんのPVでのレオタード姿と、ジムでのエアロビクスなど、強烈なイメージ戦略をとった大ヒット曲「Physical」の作曲で知られるSteve Kipnerさんと、、そしてPaul Blissさんによる、、


ロッコを舞台にアラビア風のミステリアスさと、、謎めいた迷宮をイメージさせる、、

リズミカルで軽快なロックのディスコサウンドの「Marrakech 〜マラケッシュ〜」



そのB面のPaul Cooperさんと様々なアメリカの大物アーティストを担当されているDavid Fosterさんの作詞作曲で、、


歌詞よりも明らかに軽快に弾むサウンド中心のリズミカルなポップさが楽しく、、

またカナダの人気ア・カペラ グループThe Nylonsの日本語 混じりのコーラスがユーモラスな「No.1」



松田聖子さん作詞、タケカワユキヒデさん作曲の、、非常にポップさが明るく高らかで、、その伸びやかさが、この上ない喜びを描き出す「旅立ちはフリージア



杏里さん作曲らしく、、洋楽サウンドで、暖かで幸せな愛にシットリと包まれていく情感が優しい「Angel Tears」




松田聖子さん作詞、プリンセスプリンセス奥居香さん作曲の、、

爽快な曲調で歌う喜びを、鮮やかな疾走感で伝えていきたい望みを歌う「Precious Heart」



同じく松田聖子さん作詞の、、明るく軽快でリズミカルで弾む様なキャッチーさながら、駆け引きが誘惑的な「恋の魔法でCatch Your Heart」




などなど、サウンドが洋楽の影響が極めて強くなるにつれて歌唱もポップさが増していて、、


ノリよく激しいアップテンポさ にコーラスのミックス感があり、、洋楽好きな方にも耳馴染みが良いであろう曲調となっています。^^

高峰秀子〜カルメン故郷に帰る〜カルメン純情す〜織井茂子

高峰秀子さんが、清純路線から脱した、、日本の国産映画で初の総天然色、、カラー映画と謳われた、木下惠介さんの監督の「カルメン故郷に帰る」。



高峰秀子さんは、戦前から小津安二郎さん監督の映画などで名子役として目覚ましく活躍され、、


戦後は、銀座カンカン娘で正統派の可愛らしさのある女優さん として特に知られた方ですね。


この映画では、小林トシ子さん、井川邦子さん、笠智衆さん、、また関口宏さんのお父様である佐野周二さんらと共演され、、


戦後の混乱期の空気感、、古き良き価値観とは真逆の、浮ついた軽薄で いい加減な、むしろ何でもありの風潮を描き出す作品で、、

個人的には混乱期が実は、そんな空気感の時代だったのには驚きです。^^


占領された戦後の鬱屈、失望と幻滅、絶望、、都市での食料難、治安の悪化、、


また多くの方が親戚または家族、、そして家も失い、、あまりの頼るもののなさ、人生の厳しさ、儚さが タガの外れた様な?自由さを助長していたのか、、


それとも規制の圧迫が凄まじく強かった戦中期の反動、、とは思われるのですが...。



そして同名の高峰秀子さんの歌唱された主題歌「カルメン故郷に帰る」は歌詞内にパリやモンテカルロなどフランスの異国情緒の洒落た語彙が散りばめられながらも、、

非常に気怠く退廃的で、どこか愁いを帯びつつも、高峰秀子さんの繊細な歌唱と細かく刻まれたビブラートが相まって、、抒情的なムードを漂わせています。



この辺りで高峰秀子さんが大女優として、歩まれる第一歩、、

今までと比べて一皮も二皮も剥けて、、やや恥知らずともとれる程の やさぐれた?弾けた演技と、破天荒な役に挑戦される事になります。^^



そして続編の、引き続き高峰秀子さん主演の1952年の「カルメン純情す」では、若原雅夫さん、淡島千景さん日守新一さん、、石原裕次郎さん夫人の北原三枝さん、、堺正章さんのお父様の堺駿二さんらと共演されます。


こちらの同名のテーマ「カルメン純情す」は、

(同年1952年の映画 岸惠子さん、、そして中井貴一さんのお父様の佐田啓二さん主演である「君の名は」のテーマ曲の、、

君の名は、黒百合の歌、君は遥かな、、で知られる )織井茂子さんが、、

複雑な語るような口調も巧みな歌を、、間奏にジョルジュ・ビゼーの曲を挟みつつ、、


やや ぞんざいで破滅的、ガラッパチでコミカルな迫力を醸し出しながら、、


途中、明るく軽快な情緒も含ませ、パワフルで卓越した歌唱をされています。^^

シブがき隊 1 〜NAI・NAI 16〜Gジャンブルース〜踊ってカモフラージュ

シブがき隊は、、

さとう宗幸さん、赤木春恵さん、宮崎美子さんらの出演されたドラマ 2年B組 仙八先生の出演を機に結成された 布川敏和さん、本木雅弘さん、薬丸裕英さん、、

(ふっくん もっくん やっくん)

の三人で構成された1982年デビューの人気男性アイドル グループで、、その軽快なノリの歌唱とコーラスに、派手さと、賑やかさがあり 魅力的です。^^



また、初期から元グループサウンズであるブルーコメッツ井上大輔さんこと、井上忠夫さんの作曲作品が殆ど、、となっています。^^




凄まじく強引で際どい歌詞と、、その耳に馴染む焦燥感のあるキャッチーで軽快なノリのデビュー曲「NAI・NAI 16」




糸井重里さん作詞で、、

まだまだ荒削りな歌唱と、テンポよく非常に明るくコミカルな歌、、そしてユーモラスなコーラスであり、、

やや緩やかなシットリ感がある歌唱が間に挟まれる曲「好きらしいです、オレ!」



アップテンポの焦燥感が激しくリズムに乗っていて、ポップさが爽快で楽しい「100%...SOかもね!」



息をつかせないほどの、疾走感のある派手なサウンドとリズミカルさに、かなりのインパクトのある「いけません、離さない!」



細かなピアノが ややコメディの様で、、熱い気持ちが、暴走して迸(ほとばし)る、、スピーディーなサウンドの「ZIG ZAG セブンティーン」



ハードなパンク ロックなサウンドが心地良く、止められない はやる気持ちと情熱を、ユニークな韻を踏みつつ炸裂させる「Gジャンブルース」



シャウトの様な歌唱が力強く、どこか淡い愁いを焦燥の疾走感あるサウンドに少し まとわせる「処女的衝撃!」(ヴァージンショック)



とてもダンサブルであり、ノリが派手なディスコ調の、かなりアップテンポで軽やかなサウンドが非常に快適な「踊ってカモフラージュ」


(この最後4曲は、なんと三浦徳子さん作詞です。)


などなど、初期からシブがき隊のサウンドは非常にキャッチーでポップな為に、誰もが盛り上がれる仕上がりとなっていて楽しいものです。^^

二葉あき子 1 〜古き花園〜夜のプラットホーム〜水色のワルツ〜

二葉あき子さんは繊細で情感あふれた歌唱と、、

ソプラノ風ファルセットな高音を駆使された流行歌歌手で、戦前から映画の主題歌などヒット曲を多数歌われています。^^



女優の夏川静江さんの弟の夏川大二郎さん、田中絹代さん、木暮実千代さんらが出演された映画 春雷 のテーマであり、、

重苦しく深い哀しみの漂う、戦前流行歌らしいマイナー調のブルースである「古き花園」


1936年の二葉あき子さんのデビュー曲であり、、古関裕而さん作曲の、、


リズミカルで明るい曲調に、淡く若い爽やかな春を、柔らかに暖かく歌う「愛の揺り籃」(ゆりかご)




1947年のヒット曲であり、

汽車の走っていく重厚な焦燥感を連想させる曲に、、哀切な別れの辛さ苦しさを繊細に歌唱された「夜のプラットホーム」




オペラやクラシック作品の作曲、、

そして、「星港撃滅」(シンガポール撃滅)、「電波兵の歌」「空の神兵」「征くぞ空の決戦場」、、


など、、内容は軍歌らしく破滅的ながら、、

哀感の全くない曲調、、行進曲の様に明るく朗らか、かつ、爽やかな軍歌の作曲で知られる、高木東六さんによる、、


1950年のヒットの非常に物悲しく痛切で、、辛い密やかな想いを胸に秘めた、、ソプラノの歌唱の感傷さが重苦しい「水色のワルツ」



など、、二葉あき子さんは東京藝術大学で学ばれただけあり、、クラシックな、(師範科の様ですが、歌のクラシカルな土台は、否(いや)が応でも、あると思われます。)

、、非常に繊細で胸に迫る歌唱は素晴らしいものだと感じ入ります。^^

北廉太郎〜潮来夜船〜追憶の馬車〜希望の星〜青春のふるさと

北廉太郎さんは滝廉太郎さんの名から考えられた名前の方で、1920〜1940 と僅か20歳で白血病で逝去されています。


その16歳頃のデビューで、、その10代とは、思えない柔らかで儚げな、やや高めの完成された声質と歌唱に非常に驚かされます。^^




茨城県潮来市(いたこし)にある潮来出島(いたこでじま)を描き、、「潮来出島」(潮来節の歌詞からの由来)という小唄の様に、真菰(まこも)という言葉が入り真菰月との表現が出てくる、、


しみじみと悲哀の情感の醸し出された、悲恋を暗示的に歌われた潮来夜船」



もう片面は小林千代子さんの、同じく大ヒット曲である、、

戦時下に入った曲らしい、、他国に滞在している事での望郷の切なさが、小林千代子さんのソプラノ的なファルセットで哀しみと不安のより漂う「旅のつばくろ」



軽快に弾む様な、、当時らしい マイナー調で若者の若さゆえの辛さもある日々を応援し鼓舞する様な「若き日の歌」




非常に朗らかな明るい曲調が楽しく、、弾むテンポの歌唱で、明るく華やぐ若さの喜びを描き出す「青春の丘」




非常に哀しみのマイナー調の哀愁が静かに漂う別れの歌「出船の唄」




正直で、なだらかな若々しい歌声で、疾走感と焦燥を、やや哀感のある情緒が柔らかに漂う「追憶の馬車」



故郷を離れ、、南国の花咲く、暖かな風に吹かれる地を夢見て旅をする、、非常に明るく爽やかな曲調の趣が楽しい「希望の星」



そこはかとない愁いと、アップテンポな焦燥感の感じられる 旅の抒情を描く歌唱の、滑らかで淡い抑揚が繊細な「ヴォルガ旅愁



明るく爽快な若さの素晴らしさと幸せを、大人びた歌唱で優しく映し出された「青春のふるさと」


などなど、、戦時下に入る頃になり、悲しみの望郷や 辛く苦しい旅の歌が増え始めますが、、その中にも明るく若者の青春を讃える歌も存在しています。


北廉太郎さんの声質と歌唱に、、当時の若者達の想いを代弁する力があり、そこがヒットにも繋がっていたと想像できます。^^

岡田有希子 2 〜アルバム「ヴィーナス誕生」

岡田有希子さんはアルバム「ヴィーナス誕生」の頃になると、、


乙女の心を中心に描いていた初期とは異なり、非常に大人の雰囲気をまとうサウンド、、

そして歌詞もより情感溢れて歌われる様になります。


中森明菜さんの様に独自のアーティストとしての道を模索していたのが うかがい知れます。^^



松田聖子さん作詞、坂本龍一さん作曲で、、沢口靖子さんが出演されていたカネボウのCMソングの、、

軽やかに明るく、、非常にポップでキャッチーながら誘惑的な歌詞の「くちびるNetwork




相手を信じきれず、疑念から揺れ戸惑う、シットリとしたミステリアスなマイナー調の哀切さの漂う「恋のエチュード




やや不穏さの漂う、激しい焦燥感のあるロックサウンドに大人への艶やかさを帯びた「PRIVATE RED」




松田聖子さん作詞、かしぶち哲郎さん作曲による、、

許されざる秘めるべき、止められない熱い情熱を、、

艶やかで妖しく神秘性のあるサウンドのムードと憂いのある歌唱で描く不思議な名曲「愛...illusion」




緩やかで、そっと明るくリズミカルなサウンドに、、

ロマンティックな甘さのある叙情性の溢れた「眠れぬ夜のAQUARIUS」



優しく静かな哀愁の情感から、軽快で広がりのある激しいリズムのある快適なサウンドへと煌びやかに移る幻想的な「WONDER TRIP LOVER」



EPOさん作詞、大貫妙子さん作曲の、、

大貫妙子さんらしい非常に謎めいていて複雑な進行がお洒落で、、

愁いの優しい異国情緒のインストルメンタルさが間に光る曲調から、、

明るく柔らかに煌めくサウンドへムードを変えながらの不思議な音楽を歌われた「Spring Accident」



弾む様な曲調から、従来の岡田有希子さんらしいポップで煌めいたサウンドへの明るく高らかな歌唱へと移り、、

大胆にバスルームを舞台にしながらも健康的なムードが広がる名曲「ヴィーナス誕生」




などなど岡田有希子さんの最後のアルバム「ヴィーナス誕生」は、かなりアーティスティックで神秘性があり、、


宇宙をモチーフにした、壮大なロマンティックさのある印象を中心にして、、他には 恋、別れ、大人への成長、熱い情愛(松田聖子さん作詞)など様々な、、


まだ高校を卒業する程の年齢にしては、まだまだ かなり大人の世界と言える情景が映し出されています。^^

三木のり平〜益田喜頓〜喜劇の存在感 居るだけで既にユーモラスな方々

三木のり平さんはコメディアンで、そのユニークなズリ落ちた眼鏡姿は大村崑さんに受け継がれていまして、、また桃屋のCMのアニメーションで よく見受けられました。^^



そのトボけた様な 眼や身体の動かし方、話し方、、

また、この上なく自然でコミカルなノリと どことなく柔らかく暖かで、ふにゃふにゃ とした、のらりくらり?とした掴み所のない?? 感じが非常に面白い方で、、


登場しただけで既に場のムードを作り変えてしまう程に 面白い空気感を作り出してしまいます。

まさに天才と呼ぶのに相応しいのではないでしょうか。^^




また、三木のり平さんの存在感とは また全く異質ながら、、強烈でインパクトのある印象を受ける方といえば、益田喜頓さんでしょうか。^^



益田喜頓さんは俳優さんとしての印象も強い方ですが、、戦前からヴォードヴィル集団の「あきれたぼういず」のお一人で、童謡歌手の川田正子さんのモノマネや、ヨーデルなども武器とされながら人気を博していらっしゃいました。


昨今は見かけないタイプの方で、上品で理知的、かつ穏やかな御年配の方という感じ。^^



しかし、その周りに決して流されない圧倒的な存在感は卓越していて、もともとは名コメディアンであった事が窺い知れます。



当時のコメディアンや喜劇の方の有り様を 実際に見て調べられる現在は良い時代だなァ、、

としみじみ思います。^^

近藤久美子(相本久美子) 1 〜初夏景色〜涙のドライブ〜ヒロイン

可憐で飾らない雰囲気の、可愛いらしい雰囲気のある相本久美子さんは、浅野ゆう子さん、伊藤咲子さんらと同じく1974年デビューであり、、

1976年からのTVジョッキーでの土居まさる さんとの司会で知られるアイドル歌手です。


時期的に やはり高見知佳さんの様に、、


ニューミュージックに人気が移る70年代後半の時期の為に、ヒットにはあまり恵まれず、不遇な方といえます。^^汗


歌唱力が かなり高い!!、、とは言い切れないのですが、、そこはかとない味のある自然体な歌唱を得意とされています。^^



勝気で御転婆な女の子の気持ちをユーモラスに明るく歌う「小さな抵抗」




淡い焦燥感のあるマイナー調の曲に、初恋の哀愁と、、相手を強く独占したい恋心を描く「聞きたいことがあるの」




阿久悠さん作詞、森田公一さん作曲の、、

淡く柔らかに、季節の移り変わりと失恋を描き出す、優しく暖かな曲である「初夏景色」



千家和也さん作詞、森田公一さん作曲の、、

石野真子さんの歌の様に、、非常にアイドル歌謡らしく、、弾む様に明るく爽やかなポップさがあり、、コミカルな歌詞が楽しい「1と5」




橋本淳さん作詞、平尾昌晃さん作曲であり、、

シットリとしたスローなサウンドから、高揚したサウンドへと、、想いが伝わらない哀しみが流れる「涙のドライブ」




同じく橋本淳さん作詞、平尾昌晃さん作曲の、、

アップテンポで明るいサウンドながら、歌謡曲調の愁いの切なくシットリ漂う、、情緒的な別れの歌「ヒロイン」




などなど、歌謡曲らしい様々な歌に果敢にチャレンジされていて、、また曲の作家コンビも名の知れた豪華な方々で構成されており、、


また、涙のドライブ等は小ヒットを記録しています。^^